シャバーン連邦教育研究大臣が訪日(10月30日)
シャバーン大臣が日本を訪問し、伊吹文部科学大臣ら日本の関係者と意見交換を行った他、東京大学での講演をこなすなどした。全体の日程は29日到着、31日発(韓国へ出発)。日本を訪問するのは大臣自身初めてであり、重要なアポイントメントの合間に秋の表参道を散策するなどして日本に好印象を持ったといわれている。
日独科学技術合同委員会が開催される(10月27日)
日独科学技術協力協定(1974年締結)に基づく第19回日独科学技術合同委員会が東京で開催された。日独双方から最新の科学技術政策の紹介・意見交換が行われたほか、委員会のもとに設置されているパネル別に活動のレビュー、今後の協力のあり方について意見交換がなされた。
トップクラス大学、第一期選抜結果が決定(10月13日)
ドイツ研究協会(DFG)と学術審議会(Wissenschaftrat)は、共同事務局として選定作業を進めていた、いわゆる「トップクラス大学」構想の選抜結果について、最終的にミュンヘン大学、ミュンヘン工科大学、カールスルーエ大学となったと発表した。この他、「若手研究者育成プログラム」としてアーヘン工科大学などの18課程、「エクセレンス・クラスター」としてボン大学などの17カ所が選定された。本年1月に第一次選考結果が発表されていたが、第2次審査をへて最終的に決定されたもの。今回選ばれた大学等には、年間総額14.5億ユーロが支援される。第一次審査の時点で地域偏向が見られるといった批判があったが、トップクラス大学構想に限って言えば南ドイツ、特にミュンヘンに集中する結果となった。
第2期の選抜は2007年10月に行われる予定。
なお、関連して、トップクラス大学構想にボーダフォンがパートナーとして参加し、最新の通信技術を提供する意向を表明するなど産学連携の効果も併せてトップクラス大学がどのような成果を生み出すか注目される。
ロベルト・コッホ賞に東大の河岡教授ら(10月10日)
ロベルト・コッホ財団は、2006年のロベルト・コッホ賞を東大医科学研究所の河岡義裕教授と米国人研究者に授与すると発表した。ロベルト・コッホ賞は、医学分野で優れた基礎研究を行った研究者に授与される、同分野におけるドイツ最高の権威ある賞とされている。河岡教授は、インフルエンザウイルスの先駆的研究とワクチン製造手法の開発が評価された。賞金は10万ユーロ。
ドイツ研究協会が助成金ランキング2006を発表(10月4日)
ドイツ研究協会が定期的に発表し、今回が4回目となる「ドイツの大学の助成金ランキング2006」が発表された。02年から04年の外部資金獲得額を比較するもので、ミュンヘン大学が131百万ユーロでトップ。第2位は、僅差でアーヘン工科大学の126百万ユーロ。さらにハイデルベルク大学とヴュルツブルク大学がいずれも105百万ユーロで続いた。
教授一人あたりで見ると比較的小規模であるカールスルーエ大学が最も多いという結果が出た。
地域でみれば、ベルリンが325百万ユーロ、ミュンヘンが261百万ユーロ。アーヘン・ケルン・ボンを一地域とみれば296百万ユーロとなった。
「ハイテク戦略」発表される(9月1日)
連邦教育研究省(BMBF)が、ドイツが欧州および世界のマーケットでトップの地位を占めるために、どのようにしてイノベーションを実現していくのかという戦略計画を「Hightech-Strategie(ハイテク戦略)」として発表した。研究開発政策としては初めて連邦各省各部局の枠を越えてとりまとめられた。各省の政策を束ねたものという色合いが強いが、産学連携を横断的重要事項のひとつとしつつ、企業からの委託研究事業に対して政府が補助を行う「研究プレミアム」など新規の施策も盛り込まれている。
17のイノベーション分野を指定し、2009年までに連邦政府として146億ユーロを投資するとしている。シャバーン教育研究大臣はこのハイテク戦略の実施を通じて150万の新規雇用が生まれると期待していると述べた。
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