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シュパイヤーにおけるスマートコミュニティ実証事業竣工・運転開始式における冒頭挨拶

(2016年5月30日、於シュパイヤー市庁舎)

エガー(Hansjörg Eger)シュパイヤー市長
渡邊NEDO理事
ビューリング(Wolfgang Bühring)シュタットヴェルケシュパイヤー(配電公社SWS)社長
ベーマー(Alfred Böhmer)GEWO(住宅供給公社)社長
古川NTTドコモ執行役員
青木NTTファシリティーズ取締役
中川日立化成執行役常務
岩崎日立情報通信エンジニアリング取締役
ご列席の皆様

1.序 

本日,スマートコミュニティ実証事業が竣工・運転開始されること心よりお祝い申し上げます。独で2番目に世界遺産に登録されたシュパイヤー大聖堂のある歴史的街を訪れることができ嬉しく思います。

エガー市長におかれては,本プロジェクトを始めとするエネルギー・経済分野における日独協力のみならず,東日本大震災被災地への支援を行う公益法人”Kopf hoch Japan!”の活動にも後援者として御協力いただいた旨承知しております。「エ」市長を始めとするシュパイヤー市民の皆様による御支援に改めて御礼を申し上げたいと思います。また,「エ」市長は来月,東京で開催される「スマートコミュニティサミット2016」に本プロジェクトの講演等のため訪日されると伺っておりますが,滞在が実り多きものとなることをお祈りいたします。

2.日独エネルギー関係

本年,日本は独からその座を引き継ぎ,G7議長国を務めており,三日前には伊勢志摩サミットが開催されました。エネルギーについては,5月上旬に北九州にてG7エネルギー大臣会合が開催され,この会合の共同声明では,エネルギーは世界の経済成長において重要な役割を担うとし,エネルギー安定供給,経済効率性,環境への適合及び安全性(3E+S)(*1)の要請への対応は,全ての国にとって持続的な挑戦であるとしています。更に,よりよく機能する市場,多様化されたエネルギー源,省エネの強化などが必要である旨一致しました。

世界的な環境問題への解決が求められる中,とりわけ技術革新を強みとする日独による協力のポテンシャルは大いにあると考えます。両国間の協力は,近年,エネルギー効率,エネルギーの安定供給においても緊密化しています。代表的事例としては,本プロジェクトに代表されるスマートコミュニティ実証事業の他,洋上風力発電等の再生可能エネルギー,蓄電技術等での協力が進んでいます。

独では1998年に電気事業の全面自由化が実施されました。一方の日本では,この4月から,電力小売りの全面自由化が実施され,これによって新たに開放される市場規模は,約8兆円に上ります。消費者の8割が電力会社の切り替えを検討しており,ベンチャー企業や外国企業も参入して,新しい技術やビジネスモデルで競い合うダイナミックなエネルギー市場が誕生することになります。

こうした変革の中,再生可能エネルギーの導入拡大に係る費用の抑制をいかにして行っていくのか。独では,発電電力量に占める再生可能エネルギーの割合は約3割(*2)と急増しています。一方,日本では再エネ由来の電力は2012年度の10%から2014年度には約12%(*3)となりました。将来的には日本も独と同じような課題に直面することが見込まれます。こうした中,独国内で先駆けてここシュパイヤー市にて,エネルギーの地産地消技術の実証を行うことは将来の課題解決に活かすことができると考えます。特にシュパイヤー市におかれては,100%再生可能エネルギーを目指され,環境意識の高い都市である旨承知しております。「エ」市長,SWS(Stadtwerke Speyer)社,GEWO(Gemeinnützige Wohnungsbau und Siedlungs-GmbH)社,当地住民の皆様のご理解の下で,両国の経験・知見が結集し,実証事業が運転開始の運びとなったことについて,関係者全ての皆様の御尽力に敬意を表したいと思います。この成果を是非とも今後,日独両国に広く発信していただければと思います。

3.結び 
最後に,日独エネルギー協力の規範とも言える本実証運転の発展を祈念いたしまして,私からの挨拶とさせていただきます。

 

*1: 3E+S:Energy Security, Economic Efficiency, Environment + Safety
*2: ドイツ 2015年(暫定値):再エネ30.1%(そのうち水力3.0%)
*3: 日本 2014年:再エネ12.2%(そのうち水力9.0%)


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