令和3年天皇誕生日

2021/2/23
天皇皇后両陛下御近影 
 

 
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柳大使 御挨拶
 
ヴルフ元大統領 御祝辞

皆様、

 昨年来の新型コロナウイルスを巡る状況は、ワクチン接種の開始など、明るい兆しも見られるものの、流動的かつ厳しい状況が続いております。そのような中、当館の天皇誕生日祝賀行事についても、オンラインとなりました。ヴルフ元大統領より、本日の天皇誕生日祝賀行事に際し、心温まるメッセージを頂いており、心より御礼申し上げます。

 天皇陛下は本2月23日に61歳になられます。天皇陛下のドイツとのこれまでのご縁は、1987年11月、旧日本大使館の建物が改修されてベルリン日独センターとしてオープンした際、天皇陛下は浩宮殿下の時代にベルリンを訪問され、現在の大使公邸の前に桜の苗木を植樹されました。また、2011年に日独交流150周年をお祝いした際に、皇太子殿下としてヴルフ大統領(当時)とともに名誉総裁をお務めになり、同年6月、ベルリンを訪問されました。

 日独関係に目を向けますと、本年は、1861年に日本とプロイセンとの間で修好通商条約が締結されてから160周年の記念の年にあたります。新型コロナウイルス下での制約のため当面はオンラインの行事が中心となりますが、この記念の年を最大限盛り上げ、日独両国での様々な行事を通じて友好関係を一層深めていきたいと考えております。
 また、政治の面では、昨年9月に日本で菅内閣が発足し、10月に菅総理とメルケル首相との間で電話会談が、また、同じ10月にマース外相と茂木外相との間でテレビ会談が行われました。さらに、独政府が昨年9月に策定した「インド太平洋ガイドライン」は、航行の自由、法の支配、連結性といった原則を掲げ、「自由で開かれたインド太平洋」を提唱する我が国との協力強化を企図するものとして、日本政府も高く評価しています。インド太平洋地域において日独がさらに緊密に連携していくことを期待しています。このガイドラインを受けて昨年11月には、クランプ=カレンバウアー国防相が岸防衛相と電話会談を行いました。

 今年の7月から9月にかけては、東京オリンピック・パラリンピックが開催される予定です。同大会が、人類が新型コロナウイルスに打ち勝ったあかしとして開催され、ドイツからも多くの選手が参加されることを期待しています。

 さらに2025年には、「いのち輝く未来社会のデザイン(Designing Future Society for Our Lives)」をコンセプトに、大阪・関西万博が行われ、ドイツを始め多くの国々からの訪問客が見込まれています。

 新型コロナウイルスのために、先が見通しにくいスタートとなりましたが、日本、ドイツ、そして世界が一日も早く新型コロナウイルスを克服し、2021年が皆様にとり良い一年となりますよう、また皆様が健やかに過ごされることを祈念いたします。

柳 秀直
駐ドイツ日本国大使
 
皆様、

 本日は、ドイツの昔からの良き友人である天皇陛下のお誕生日に際し、心からのお祝いを申し上げます。
 日本及び日本の人々への私の長年の思いは、今もなお特別なものです。日独両国は、多国間のパートナーシップの中で、民主主義と法の支配に基づく体制への確信を共有しています。さらに、日本とドイツは安定した、責任感のある、指導的で革新的な経済大国です。日本は国際協力を基に、アジアにおいても世界においても平和と安定に大きく価値のある貢献をしています。

 ドイツにとって日本は、今も、これからも、極めて重要なパートナーです。私たちは価値を共有しています。新幹線、環境のトレンドから現代的な建築まで、技術と進歩という点で日本は魅力的であり、その発見と革新の精神はドイツにも刺激を与えています。

 さらに2021年は、日独交流160周年の記念の年です。私たちは、目下対面での面会はできなくとも、他の手段で緊密に連絡を取り合っています。特に、コロナ危機にもかかわらず、芸術的かつ創造的なアイデアにより、私たちは歴史的に重要な瞬間に思いをはせます。在京ドイツ大使館では、外壁に日独の歴史を象徴する等身大以上のシンボルや先駆者を描いた壁画を見ることができます。それは長年の二国間関係を色鮮やかに物語るものです。

 世界的にパンデミックの危機に直面する中でも、それと並行して、以前にも増して宗教と民族に関する紛争が続いています。政治的緊張、不寛容、排除及び暴力が世界中で蔓延しています。このような課題に直面する中で、社会の結束と平和的共存を促進するために、日独両国間のような安定したパートナーシップや友好関係がより一層必要とされています。

 心よりご多幸を祈念します。

クリスティアン・ヴルフ
ドイツ連邦共和国元大統領