加速器施設FAIRの建設開始について(11月7日)
連邦教育・研究省とヘッセン州は、新しい加速器施設
(FAIR(Facility for Antiproton
and Ion Research))の建設について発表した。
FAIRは重イオン研究所(GSI)の既存の加速器施設に建設され、9億4千万ユーロが初期段階で手当される。連邦教育研究省はそのうち65%を、ヘッセン州は10%を、14の国際的なパートナーシップは共同で25%を負担することになり、最終の拡充段階の投資額はあわせて約12億ユーロとなる。
8年間の間にその研究センターは運営可能となり、全く新しい実験が可能になる。すでにFAIRの実験計画に47カ国の300以上の科学機関や大学が参加することとなっており、EUは財政的支援を行う。
FAIRの心臓部は、地下を走る円周1100メートルの超電導2重リング加速器であり、記録装置と実験観測所の複雑なシステムが接続される。これまでに達成されていない強度と品質の反陽子光が実現され、核、原子そしてプラズマ物理学の分野で複数の実験を同時並行的に実施することができる。
これらはGSIの計画にもとづくものであり、その計画は、100の科学関係機関や大学の協力を得て開発した。GSIは、ヘルムホルツ協会のメンバーであり、90%は連邦からまた10%はヘッセン州から支援を得ている。
なお、建設スケジュールは、2007年プロジェクトの開始、2012年最初の実験、2015年完成となっている。
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