Seit
21.7.2003

 

 

ドイツ研究者ネットワーク

 

 

トップ

 

 

 

ドイツの研究環境

 

ドイツの研究環境について一般的な情報をお伝えします。

 

 

 

ドイツの研究グラント

 

ドイツでグラントを得るに当たっての道しるべ。

 

 

 

ドイツで研究する

 

ドイツに渡って研究生活を行うのに役に立ちそうなサイトのリンク集。

 

 

 

なんでも掲示板

 

ドイツで研究をしていて思うこと、疑問点など、なんでも情報交換。

 

 

 

コラムなど

 

ドイツ研究事情に関係するコラム、論考などを掲載しています。皆さんの投稿もお待ちしています。

 

 

 

Wissenschaft und Technology in Japan

 

大使館発行の日本の科学技術ニュース情報紙(独語)。

 

 

旧東ドイツ地域において最先端研究を行う新たな8つの新しい拠点を選定。(4月25日)

 

25日、独連邦教育研究省は、「UNTERNEHMEN REGION(企業・地域)」プロジェクトとして旧東ドイツ地域においてした旨、プレス発表を行った。

 

 連邦教育研究省は5千万ユーロで最先端研究の新連邦州における8つの新しい拠点づくりを支援する。25日に連邦教育研究省は、「イノベーション能力のセンター:エクセレンスの形成、才能の確保」の新しく選定されたプロジェクトを発表した。これらは、1年間のプロの戦略コンサルタントのアドバイスを得て、それぞれのコンセプトを基に、元連邦研究大臣クラウス・フォン・ドナーン氏を議長とした外部選定委員会の審査を受けた。ドレスデン、ハレ、グライフスヴァルト、ポツダム、イエナ及びフライベルクの大学や、大学外の研究組織においてセンターが設立される。ハイテク市場を視野に入れた国際的に高い能力の基礎研究が推進される。

 連邦教育研究省は、それぞれのセンターに今後5年間で約625万ユーロを提供する。この資金はコンセプトの実現と5人からなる2つの国際的な公募された後継研究グループに割り当てられる。

 今回の選考は2回目の選考で、初回では、2004年に6つのイノベーション能力のセンターが生み出された。このプログラムは、新連邦州に対する連邦研究省のイノベーションイニシアティブ「UNTERNEHMEN REGION(企業・地域)」の一部分である。これに加えて、「イノベーティブな地域成長核」、「イノベーションフォーラム」、「イノプロファイル」、「フォーマット」等の連邦教育研究省の別のプログラムにおいて、長年、新連邦州の企業や産業との連携が成功している。目標は、高い能力の獲得と新連邦州が科学と産業にとっての魅力的なイノベーションの場所になることである。「企業・地域」は、連邦政府のハイテク戦略の一部分である。

 なお、8つの拠点の具体的な内容は以下のとおりである。

詳しくは、(http://www.bmbf.de/pub/zik_zweite_foerderrunde.pdf)を参照してください。

 

○グライフスヴァルト(アーネスト−モリッツ−アルット大学グライフスヴァルト)

 テーマ:心臓血管の発病における体液の免疫反応

 

○ハレ(マルティン=ルター大学ハレ−ヴィッテンベルグ)

 テーマ:タンパク質皮膜の構造と働き

 

○グライフスヴァルト(INPグライフスヴァルト協会)

 テーマ:プラズマの医学への応用に関する研究

 

○イエナ(フリードリッヒ=シラー大学イエナ)

 テーマ:敗血症と闘い、命を救う

 

○ハレ(マルティン=ルター大学ハレ−ヴィッテンベルグ)

 テーマ:マクロからナノにかけてのケイ素と光

 

○ポツダム(天体物理学研究所ポツダム)

 テーマ:先進的なファイバー光学の分光器やセンサー

 

○フライベルク(鉱山工科大学フライベルク)

 テーマ:仮想高温変換

 

○ドレスデン(ドレスデン工科大学)

 テーマ:分子生物工学

 

 

幹細胞法(Stammzellgesetz)の改定を連邦議会が決定。(4月11日)

 

連邦議会が幹細胞法について、海外からのES細胞の輸入の制限を2002年1月1日以前から2007年5月1日に延ばすことを決定した。主要紙の報道は以下のとおり。

 

Frankfurter Allgemeine

「連邦議会は幹細胞研究への規制を緩和する。」

・連邦議会は、346名対228名で、胚性幹細胞の輸入の期日の2007年5月1日への延期を決定した。シャヴァーン研究相、ドイツ研究協会(DFG)、ドイツ産業協会(BDI)、社会民主党(SPD)、自由民主党(FDP)はこの結果を歓迎した。カトリック教会は、不満を述べている。

・同時に、連邦議会は、完全な幹細胞研究の禁止及びその完全な自由化の両方の案を退けた。海外で新しい幹細胞を使っているドイツ人研究者も罪にならなくなった。

・社会民主党や自由民主党(FDP)は、これらの決定を歓迎し、緑の党の大半は、反対し、その他の党は、割れた。シャヴァーン大臣は、これにより研究の途が拓かれたと評価し、緑の党は、輸入の期日を変える合理的な理由はなく、これからも期日は変更され続けるだろうと述べた。

・投票の前には、議論がなされ、投票に際しての党の拘束はなく、連邦議会に属するすべての大臣は、期日の延期に賛成した。

・新しい規制は、ドイツにおいて幹細胞の樹立を禁止しつつも、研究の可能性を保持するものである。反対者は、たびたびの期日変更は、倫理政策を怪しくするおそれがあると述べる。また、ある者は、幹細胞研究に制限を設けるのは、この分野におけるドイツの成功を妨害するものであると述べた。

 

Die Welt 紙

「連邦議会は幹細胞研究の労力を軽減する。」

・連邦議会は、11日に、過半数をもってドイツの幹細胞法の緩和を決定した。胚性幹細胞の輸入の期日が2002年1月1日から2007年5月1日に延期された。これにより、すでにある20の幹細胞ラインの代わりに500の新しい幹細胞ラインを使うことができる。新しいラインは、容易に使用ができ、またあまり汚染されていない。

・マックスプランク財団の会長は「これにより、ドイツはこの分野で引き続き競争力を保持できる」と述べ、ある研究者は。「ドイツにとって喜ばしい日」と述べた。

・シャヴァーン研究大臣及びメルケル首相は、期日の延長に賛成投票したが、キリスト教民主同盟の多くはそうしなかった。シャヴァーン大臣の働きかけにかかわらず、彼らは、ドイツの教会の意見に従った。しかし、シャヴァーン大臣は、社会民主党(SPD)、自由民主党(FDP)、左派党の多くから賛同の声を得た。

・あるキリスト教民主同盟の議員は、期日が一旦変更されれば、将来も同じようなことが繰り返され、この法の意味がなくなってしまうと述べた。