○ ドイツにおけるナノテク「Who is Who」(4月21日)
ドイツにおける経済界、研究界、金融部門でナノテクに関して積極的なのはどんな機関か。BMBFのインターネット・コンペテンス・アトラスhttp://www.nano-map.de/は迅速に、直接これに答えることができる。ナノテク関係機関を地域、応用分野、技術分野に検索できるもので、全体を見渡せる地図になっている。
このアトラスは詳細なサーチフィルターによって技術及ぶ応用のフィールドに従った検索が可能。連邦及び州レベルのコンペテンス地図を利用者個々の情報の必要性に応じて得ることができる。国際的なアプローチを容易にするためドイツ語の他に英語のヴァージョンも設けられている。現在1400以上の機関を含むデータは継続的に新しくされ、拡充されることになっている。希望する機関は将来、自分の機関に関する内容を自分でケアし、アクチャルな内容、活動を紹介することが可能になる。
ドイツは欧州比較においてナノテクではトップの位置付けにあり、多数の大学、研究センター、中小企業、大企業、団体、投資家がナノテクに力を注いでいる。インターネット・コンペテンス・アトラスはドイツにおけるナノテク全体の透明性、ネットワーク化を高め、協力パートナーを見出すのを容易にし、新しいビジネス関係の構築を働きかけること等に貢献するものである。
○ ドイツ・バイオテクノロジー大会について(4月21日)
4月21日、22日ベルリンにおいて600人の学界、経済界のエキスパートたちが集うナショナル・フォーラムとしてドイツ・バイオテクノロジー大会が開催され、最新のバイオテクノロジー経済指標が発表された。そのプレゼンテーションに当たりシュッテBMBF次官は「各企業は危機の中にありながら雇用を創設し、これまでより以上の人々がコマーシャルベースのバイオテクノロジーの分野で働いている。これはイノベーション的な技術がドイツの成長推進力としていかに重要かを証明している」と語った。また次官は今後3年から5年に関し植物バイオテクノロジーにおける研究プロジェクトに5000万ユーロの追加投資をする見通しであることを明かした。「持続性を指向したバイオエコノミーにおいて我々は植物という資源をこれまでより以上に効率的に利用していかなければならない」と語った。尚今年度BMBFは2億7000万ユーロをバイオテクノロジー関係プロジェクト助成のため用意している。
情報プラットフォームbiotechnologie.deの調査によれば2009年度ドイツのバイオテクノロジー企業531社が15000人弱の従業員を雇用しており、これにバイオテクノロジーの方向付けを有する領域である医薬品、化学、種子の企業の雇用者が16600人を数える。コマーシャルベースのバイオテクノロジーに働く者の数は対前年比3%増加の31600人に上昇している。医薬品において市場性のある製品はあまりなかったが、しかし昨年度ブレークスルーがあり、抗がん剤としての抗体がドイツで開発された。
2009年度の調査で初めて研究機関のバイオテクノロジーの活動も把握された。それによるとバイオテクノロジーに関係する700強の研究所で約2700人が働いている。これらの研究所の2008年の予算は28億ユーロで、これにまた11億の第三者資金が加わっている。シュッテ次官は「この数字はもうバイオテクノロジーが危機の時期においても持ちこたえることができる、科学及び経済のインテグラルな要素となっていることを証明している」と語った。またこうした展開を今後も前進させる意向を表明し、これを土台としてドイツにおいて持続的、経済的、効率的、同時に競争力のある経済を可能にしていく、このため今年中にもこの全体構想を新しいバイオエコノミー基本計画の形にして発表するとしている。
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