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Wissenschaft und Technology in Japan

 

大使館発行の日本の科学技術ニュース情報紙(独語)。

 

 

○ゲノム研究によって個別化癌治療 (6月22日)

効果のない治療、或いは過度の治療そして望ましからざる副作用等を避けるため個々の癌患者にオーダーメード的な処置を施す、これが今日の癌研究の優先的目標である。そのための重要なベースとなるのが癌発生の遺伝子的な原因を知ることである。科学者たちはICGCInternational Cancer Genome Consortium)において世界中で、50種類の癌のゲノムを解明すべく活動している。前立腺癌及び悪性腫瘍という重要な癌に関する全国レベルの研究連合体により更に二つのドイツのプロジェクトがICGCに参加することになる。BMBFが火曜日ベルリンで発表したもの。BMBFはこれらの研究共同体を2015年までに総額1500万ユーロで助成する。

ICGCの枠組みの中で25000以上の腫瘍検体及び多数の比較検体を総合的に分析する。結果は世界中の癌研究者に迅速かつ質的な保証をもって科学的分析のため供されることになる。大臣は「参加することにより我々は国内の腫瘍研究グループのコンペテンスを結束し、ドイツにおける近代的な医学的ゲノム研究の国際競争力を明確に向上させることになる」と語った。

2010年年頭からBMBFとドイツ癌支援協会との協力によってドイツのICGCへの積極的参加が可能となっている。両者は5年内に合計1500万ユーロを致死率の高い小児脳腫瘍の研究に投入している。今回更なる二つのプロジェクトへの参加によりドイツのICGCへの参加は大きく強化されることになる。

 

 

   イノベーションの助成計画「ForMat」(6月17日) 

リサーチ・スピリットが企業家的思考と遭遇する。このモットーの下、科学者及び経済エキスパートからなる9つの新しいチームが、研究成果を有望な実用コンセプトに転換させるためのスタート台に付く。これによって助成計画「ForMat」(市場化のためのチーム研究)の第三ラウンドが決定的な段階を迎える。ForMat2007年にBMBFが開始し、技術・自然科学的なイノベーションはもとより、社会的・人文科学的イノベーションをも助成しようとするもの。BMBFはこれら新しいプロジェクトを総額1300万ユーロで支援する。

ForMatは旧東ドイツの各州の大学、研究機関を対象として、技術移転成功の新たな可能性を拓いていくことを目標としている。学界、経済界の専門家からなる審査委員会は616日融合的なチームが第一プログラム・フェーズで開発した30の戦略コンセプトから上記のプロジェクトを選考。

ForMatプログラムは二つの段階からなる。第一のスクリーニング段階ではチームが、まずどの研究計画が市場性をもった製品或いはサービスとしてのポテンシャルを持っているかを調査研究。第二の実現段階では有望なプロジェクトが「ヴァーチャル・イノベーション・ラボ」の枠内で市場、ユーザー側の要請を勘案して更に開発を重ね、実現へと向かう。今回選出された新しいプロジェクトについてはこの段階が開始されることになる、BMBF2年以上これを助成することとなる。尚、ForMatプログラムには全体で約6000万ユーロが用意されている。

 

選考されたプロジェクトのリストは

www.unternehmen-region.de/de/4797.php

で検索可能

 

 

○イノベーションに貢献する国の調達(6月9日)

BMBFの委託によりベルリン工科大学その他によって構成されるコンソーシアムが「イノベーション推進力としての国という購入者」と題する調査を実施した。この調査は、イノベーションも、コスト、環境保護、社会的なアスペクト等と並び、公共投資のための未来を見据えた、経済的に有意義な基準となる、ということを証明した。

将に危機の時にこそ、予算をできる限り効率的にかつ将来を見据えて投入することが重要。公共の手による買い入れ、調達の毎年の総額は4分の1兆円規模(2006年では2470億ユーロ)である。そこには新しい、また省資源的な技術を助成するための大きなポテンシャルが存在する。連邦、州、市町村が範を垂れていくならば、市民の間にも投資への関心が高まることになる。

そのための重要な前提条件が行政における適切な意識ということである。これは調査結果の中心的なものである。調査はドイツにおける公共調達の現状を初めて総合的に記述している。またベスト・プラクティスの例を示しながら、イノベーション的なものをいかにして応用に持っていくかを、ポテンシャルと行動への勧告という形で示している。「イノベーション推進力としての国という購入者」というテーマは連邦政府のハイテク戦略の重要要素でもある。というのもハイテク戦略は研究成果のイノベーション的製品及びサービスへの変換の迅速化をその目標としているからである。

調査は

http://www.wegweiser.de/einkaeufer-staat-als-innovationstreiber

で検索可能