ドイツの科学技術、研究者情報
令和6年8月7日
2024年日独科学技術協力イベントカレンダー
2024年、日本とドイツは科学技術協力50周年を迎えます。1974年10月に両国は科学技術の分野における協力に関する協定に調印し、以来両国はこの分野で継続的に協力しています。
日本とドイツは基本的価値を共有するパートナーであり、科学技術協力はその重要な一角を占めるものです。過去50年にわたり発展してきた良好な協力関係は、両国の研究機関や大学等の関係機関間の数多くの活動や個別の協定、ネットワークに表れています。
今年の両国科学技術関係のイベントや活動を以下ご紹介します。
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イベントと活動
1~3月 | 4~6月 | 7~9月 | 10~12月 | その他 |
アーヘン工科大学代表団の東京工業大学、東京医科歯科大学への訪問
2月5日~7日アーヘン工科大学より12名の代表団が東京工業大学、東京医科歯科大学を訪問しました。期間中、東京工業大学大岡山キャンパスにて合同ワークショップ「Novel materials and AI-based methods for healthcare applications」を開催し日独の最先端技術についての議論を行った他、大学執行部との面談、関連研究施設の視察等を行いました。
科学オリンピックに関する交流 -日本科学オリンピック委員会代表団によるライプニッツ科学教育研究所の訪問・ワーキング会合
2月8日~9日日本科学オリンピック委員会代表団がライプニッツ科学教育研究所(キール)を訪問し、科学オリンピックは生徒のためにどのように開催できるのか、科学オリンピックの参加者を支援するためにどのような有意義な貢献ができるか、などについて2日にわたり意見交換が行われ、両国それぞれの取組について紹介がなされました。
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日独学術コロキウム「WE-issues and its Social Implications」
2月12日~14日日本学術振興会(JSPS)第17回日独コロキアム「WE-issues and its Social Implications」が、京都大学とハンブルク大学の共催、JSPSボン研究連絡センターの協力のもと、ハンブルク大学で開催されました。このコロキウムは、日本とドイツの研究者間の協力ネットワークを促進することを目的としており、両国からの18名の参加者がこのテーマについて深い議論を交わしました。
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日本の代表団がユーリッヒのドイツ航空宇宙センター未来燃料研究所を訪問
2月23日福島県や福島県内の企業等からなる代表団がユーリッヒのドイツ航空宇宙センター(DLR)未来燃料研究所(Institute of Future Fuels)を訪問しました。
代表団はシンライト(人工太陽)や太陽光発電タワーを見学したほか、福島県の企業、DLR、現在建設中のBrainergy Park Jülich間の今後の協力の可能性などについて意見交換を行いました。
👉 ウェブサイトへ(ドイツ航空宇宙センター)
日独ワークショップ「Trends in Quantum Materials and beyond」
2月26日~27日科学技術振興機構(JST)とヴュルツブルク大学、ドレスデン工科大学の共催により行われた本ワークショップでは、日独両国の研究者より量子材料、トポロジカル物性、凝縮系物理学、先端材料科学などの最先端のトピックについて発表があり、交流が行われました。
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東京工業大学及び東京医科歯科大学代表団のアーヘン工科大学訪問
3月6日~8日東京工業大学及び東京医科歯科大学の総勢11名の代表団がアーヘン工科大学を訪問しました。医工連携や境界領域での研究開発に関して視察を行ったほか、今年10月1日に発足する新大学(東京科学大学)への統合後の日独間の関係強化などについて意見交換を行いました。
ワークショップ:人間と機械のインタラクションにおける関係性
3月14日人間と機械のインタラクションは、関係性形成に達するのか?ヒューマン・マシン・インタラクションに関する本イベントでは、人間とロボット、アバター、機器との関係構築の見地が示されました。
本イベントは、ドイツ研究振興協会(DFG)日本代表部、ドイツ科学・イノベーションフォーラム東京(DWIH Tokyo)が主催し、ドイツ日本研究所(DIJ)、在日ドイツ商工会議所(AHKジャパン)、Beyond Next Ventures、artienceの後援により行われました。
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アーヘン工科大学、東京工業大学 合同シンポジウム「Circular Building Practice: A Japanese - German Perspective」
3月18日~19日SDGsという観点に基づき、材料、リサイクル、それを実現するコミュニティに関する日独の現状や見通しについて、両国の大学、研究機関から具体例を紹介し議論を行いました。
写真展「FASCINATION OF SCIENCE ー世界を変えた研究の原動⼒ー」@岩手県二戸市シビックセンター
3月23日~4月19日現代における偉大な発見を成し遂げた研究者たちは、一体どのような人物なのでしょうか。そして自身の研究のエッセンスを手のひらに書くなら、スケッチや数式、短い言葉でどうまとめるのでしょうか。
ドイツ人写真家ヘアリンデ・ケルブル氏によるこの写真展では、世界各国のノーベル賞受賞者と研究者の素顔に迫ります。
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理化学研究所-マックス・プランク協会 研究協力40周年
4月9日理化学研究所とマックス・プランク協会の研究協力40周年記念式典が4月9日に開催されます。両機関の協力は、1984年の協定締結を契機として始まり、これまで数多くの共同研究や研究者交流が実施されてきたほか、2つの理研-マックス・プランク連携研究センターもここから生まれました。この協力関係は今後さらに発展・強化される予定です。(RIKENロゴ提供:理化学研究所。以下同)
ドイツ研究フェア
4月11日~12日ドイツ研究フェアは、日本の若手研究者(博士課程学生やポスドク研究者)に研究拠点としてのドイツを紹介するオンラインイベントです。DAAD東京事務所とDWIH東京が主催し、今年が2回目の開催となります。30の研究機関・大学や研究助成機関がバーチャルブースを出展する予定です。
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東京工業大学-ユーリッヒ研究センター合同ワークショップ「水素」
4月16日クリーンエネルギーとしての「水素」の将来の役割に焦点を当てたワークショップが東京工業大学大岡山キャンパスで開催されます。ユーリッヒ研究所の水素関係の研究者と東京工業大学InfoSyEnergyコンソーシアム参加教員との間で意見交換が行われる予定です。
JSPSサマープログラムオリエンテーション
4月25日日本学術振興会(JSPS)サマープログラムに参加する研究者の出発前オリエンテーションとして、毎年開催されています。本オリエンテーションは、有意義なガイダンスや情報の提供により、参加者が日本での研究滞在を最大限に充実できるよう支援することを目的としています。
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JSPS海外特別研究員オリエンテーション・キャリアフォーラム
5月3日JSPS海外特別研究員オリエンテーション・キャリアフォーラムでは、JSPS(日本学術振興会)海外特別研究員がドイツに円滑かつ有意義に滞在するためのガイダンスを提供します。また、ドイツ在住の日本人研究者とのネットワーキングの機会も提供されます。ドイツでのキャリアが始まったばかりの日本人研究者の参加も歓迎します。
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京都大学-Mobility2Grid共同ワークショップ「日本とドイツにおける公共交通の電動化」
5月7日~9日Mobility2Grid(M2G)研究キャンパス(ベルリン工科大学)と京都大学大学院交通情報工学研究室は、都市部における公共交通の電動化戦略に関する共同ワークショップを京都大学でハイブリッド開催します。交通計画分野における日独協力の促進や、気候中立的な交通システムの実現に向けた学術的・産業的パートナーシップの形成を目的としています。参加にはM2Gウェブサイトからの事前登録が必要です。
👉 ウェブサイトへ(M2G)
日独シンポジウム「How We Can Learn from Nature」
5月24日~25日ブラウンシュヴァイク工科大学にて日独シンポジウム「How We Can Learn from Nature」が開催されます。日本とドイツの研究者が、動物や植物、地球や人体からどのように学ぶことができるかについて講演します。
本シンポジウムは、日本学術振興会(JSPS)とドイツ語圏日本学術振興会研究者同窓会(Deutsche Gesellschaft der JSPS-Stipendiaten e.V.)の主催、ブラウンシュヴァイク工科大学の後援により行われます。
👉 ウェブサイトへ(ドイツ語圏日本学術振興会研究者同窓会)
雲エアロゾル放射ミッション「EarthCARE」の打上げ及び運用
5月29日EarthCARE(Earth Cloud Aerosol and Radiation Explorer)は、日本と欧州が協力して開発を進める地球観測衛星です。搭載する4つのセンサにより、雲、エアロゾル(大気中に存在するほこりやちりなどの微粒子)の全地球的な観測を行い、気候変動予測の精度向上に貢献します。 ドイツ航空宇宙センター(DLR) は、欧州宇宙機関(ESA)の FutureEOプログラムの一環で当ミッションにおいてプログラムリードという重要な役割を果たしています。さらにドイツの研究機関や大学は撮像された衛星データの大規模な解析キャンペーンを行う予定です。
EarthCARE衛星は2024年中にスペースX社のファルコン9ロケットにて打ち上げられ、その後ダルムシュタットにある「European Space Operations Centre(ESOC)」にて運用が行われます。
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気候、ウェルビーイング、異文化理解のためのロールプレイング
6月中旬気候、ウェルビーイング、異文化理解のためのロールプレイ、というテーマで、6月に2日間のイベントが開催されます。ハイデルベルク・グローバル・ヘルス研究所、ゲッティンゲン大学、京都大学の後援を得て、ハイデルベルク大学京都オフィス(HUOK)が主催する、講義を交えた学際的でインタラクティブなロールプレイ・ワークショップです。京都大学で開催される予定です。
第4回日独Beyond 5G/6G研究ワークショップ
7月1日~4日「Berlin 6G Conference 2024」の一環として、6Gプラットフォームと情報通信研究機構(NICT)の共催による「第4回日独Beyond 5G/6G研究ワークショップ」が開催されます。ドイツ連邦教育研究省も協力パートナーです。第5回日独Beyond 5G/6G 研究ワークショップは2025年第1四半期に東京で開催される予定です。
👉 ウェブサイトへ(6G Plattform)
Falling Walls Lab in 東京・仙台 2024
7月18日(オンライン)/8月1日Falling Walls Labでは、学生や若手研究者が3分間の研究発表のピッチを行い、最優秀者には、ベルリンで開催される世界大会「Falling Walls Final」への出場権が授与されます。
7月18日に東京で開催されるイベントは、EURAXESS、OIST、DWIH東京が共催し、8月1日に仙台で開催されるイベントは、東北大学とDWIH東京が共催します。
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JSPSアーベント
8月29日日本学術振興会(JSPS)は、毎年ボンにてJSPSアーベントを開催しています。JSPSボン研究連絡センターは、ドイツの学術助成機関、連邦教育研究省、日独の研究者を招き、JSPSの年次活動報告を行うと同時に、日独の研究者間の情報交換と交流を促進します。
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第5回日米独先端科学(JAGFOS)シンポジウム
10月24日~27日日本とドイツ、米国の優秀な若手研究者が様々な研究領域における最先端の科学トピックについて、分野横断的な議論を行う合宿形式のシンポジウムです。人文学、社会科学、自然科学の全分野を対象とし、若手研究者への国際的な研鑽機会を提供します。第5回は、JSPS、フンボルト財団、米国科学アカデミーの共催により京都で開催予定です。
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日独仏AIカンファレンス「生成AI:民主化、透明性、持続可能性への道筋」
11月12日、13日2018年から2020年にかけて3回行われ、200人以上の発表者と1000人以上の参加者を集めて成功裏に開催された日独仏AIシンポジウムを踏まえ、本カンファレンスが開催されます。2024年の会議は、「生成AI」をテーマに東京でハイブリッド開催されます。
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東京農工大学卓越大学院プログラムにおけるライプニッツ農業景観研究センターとの協力
2024年継続中東京農工大学の卓越大学院プログラム「『超スマート社会』を新産業創出とダイバーシティにより牽引する卓越リーダーの養成」では、ライプニッツ農業景観研究センター(ZALF)等との連携を通じ、農学分野における学生交流、セミナー等が行われています。
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