海外安全対策情報(2020年10月から12月)
令和3年1月7日
1 新型コロナウイルスに関連した犯罪への注意
(1)世界各地で新型コロナウイルスに関連した次のような犯罪が発生していますので、被害に遭わないように十分ご注意ください。
◯ 保健所職員を装った犯人が居宅を訪問し、新型コロナウイルス感染症の検査と称して住人の不安を煽り、隙を見て居宅に侵入し、金品を盗む窃盗事件
◯ 医者を装った犯人が治療等の名目で電話を架け、犯人グループの一人が居宅を訪問し、嘘の新型コロナウイルス感染症の検査を行い、検査費用と称して現金をだまし取る詐欺事件
◯ 偽物の医療器具やマスク等を法外な値段で売りつけ、現金をだまし取る詐欺事件
◯ 国境沿いにおいて、偽の警察官が通行人に声をかけ、国境通過料金等と称して現金をだまし取る詐欺事件
◯ 地下鉄利用者に対し、偽の警察官が声をかけ、州を跨ぐ移動の許可証を所持していないとして罰金を騙し取る詐欺事件
そもそも、保健所職員や医師等が新型コロナウイルス感染症検査等のために、突然、居宅を訪問することはありませんし、その場で検査費用等のお金を請求することはありません。また、警察官がみだりに金品を要求することはありませんので、日頃から落ち着いて行動し、不審な人物から声をかけられても相手にせず、その場を立ち去る、または状況に応じ警察に(110番)通報してください。
また、見知らぬ人が居宅を訪問したら玄関を開けずに用件を十分に確認し、不審に思ったらすぐに警察に通報してください。不審な電話を受けた時も相手が誰かよく確認する等、落ち着いて対応してください。
(2)その他、新型コロナウイルスに乗じたフィッシング詐欺などのサイバー犯罪についてもご注意ください。
○金融庁
https://www.fsa.go.jp/news/r1/ginkou/20200407/20200407.html
○一般財団法人 日本サイバー犯罪対策センター
https://www.jc3.or.jp/topics/newmodel_coronavirus.html
○一般社団法人 全国銀行協会
https://www.zenginkyo.or.jp/topic/covid19-fraud/
○京都府警察
https://www.pref.kyoto.jp/fukei/anzen/seiki_h/cyber/cyber02.html
2 大規模デモ・集会時における各種犯罪被害防止と衛生対策
2020年夏以降、ベルリン、ライプツィヒ、ドレスデンなどの大都市において、コロナ規制に反対する大規模なデモ・集会や、これに対するカウンターデモが行われています。これらのデモ・集会では、一部の参加者と警官隊が衝突したり主義主張が異なるグループ同士が衝突するなど、度々暴動事件に発展しています。
11月7日にライプツィヒ市中心部で行われた大規模デモ・集会には約2万人が参加しましたが、一部の参加者が警官隊に投石するなどして複数の負傷者が出るとともに、数十名が逮捕されました。また、参加者の多くがマスクを着用していなかったことや、参加者同士の対人間隔が十分に確保されていなかったことが確認されています。
また、11月18日には、平日の日中にもかかわらずベルリン市街地に多くの人が集まってコロナ規制に対する反対デモ・集会を行いました。一部の参加者が警官隊に攻撃的な姿勢をとったことから、これを制止するために警察の放水車が使用され、現場はものものしい雰囲気となりました。この日、300人以上が感染予防違反などにより検挙されています。
常に最新情報の入手に努めるとともに、不測の事態や無用なトラブルに巻き込まれないよう、十分ご注意ください。また、騒擾事件に遭遇した場合は、現場の警察官の指示に従い、速やかにかつ落ち着いてその場から離れてください。
3 テロ情勢
2020年秋以降、フランス、オーストリアなど欧州各国でテロ事件が発生しています。近年は単独犯によるテロや一般市民が多く集まる場所(ソフトターゲット)を標的としたテロが頻発しており、今後も引き続きテロの発生が懸念されます。特に、観光施設周辺、イベント会場、レストラン、ホテル、ショッピングモール、公共交通機関等の人が多く集まる場所や、教会やモスク、シナゴーグ等の宗教関連施設を狙ったテロに注意が必要です。ドイツ国内においても、次のような重大事件が発生しています。
◯ 10月4日、ドレスデンにおいて、観光客2人が突然刃物で襲われ、うち1人が死亡する殺傷事件が発生しました。報道によれば、犯人の男は捜査当局から「危険人物」としてマークされていた者であり、事件から2週間後に警察に逮捕されています。
この他にも、ドイツ各地ではテロを計画した容疑者やイスラム過激主義者、極右過激主義者らが治安当局に相次いで摘発・逮捕されるなどしており、ドイツ国内は依然としてテロの脅威があると言えます。
常に最新の情報の入手に努めるとともに、テロの標的となりやすい、多くの人が集まる場所を訪れる際には、安全の確保に十分注意を払ってください。
4 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向
(1)一般犯罪
◯ ベルリン市内の観光名所や地下鉄等公共交通機関では、依然としてスリや置き引きなどの盗難事件が多発しています。電車内やホテルのロビー等で自分の傍らに置いていたバッグ等が盗まれる事件が発生していますので、手荷物は体から離さない、常に目の届くところで管理するなど、犯罪被害に遭わないよう十分ご注意ください。
◯ また、市内の観光名所で外国人集団から声をかけられ、募金や署名等を 依頼され、親身に応対している間に手荷物から現金等が盗まれる事件も発生しています。外国人集団の中には、路上や屋内において初めは親しく声をかけハグ等をし、そのうち多数で取り囲んで、スキを見て現金を盗む犯行手口もあります。見知らぬ人から話しかけられても冷静かつ毅然とした態度で対処し、常に手荷物をチェックするように心がけてください。
◯ ベルリンやその近郊では夜間の暴力事件が発生しており、深夜の公園において麻薬の取引が行われているケースもありますので、夜間は極力外出を差し控え、深夜帯の移動はなるべくタクシーを利用するなど安全の確保に細心の注意を払ってください。
◯ 電車内において、偽の係員から声を掛けられた乗客が、有効な切符を持たずに乗車していたとしてその場で現金を要求される事案が発生しています。公共交通機関に乗車する際に有効な切符を所持することは必要ですが、正規の係員が罰金としてその場で現金を要求することはないので、相手の身分をよく確認するようにしてください。
◯ 10月初旬、ライプツィヒにおいて、児童に対する声掛け事案や誘拐未遂事件が連続的に発生し、関与が疑われる犯人の男が確保されています。冬期間は日没時間が早まり、下校時間帯にはすでに暗くなっていることも多く、特に注意が必要ですので、必要に応じて児童の送迎をするなど、犯罪被害に遭わないための対策を講じてください。
(2)凶悪犯罪
◯ 12月15日、ベルリン市内の郊外地において、現金輸送車が襲撃される事件が発生しました。現金輸送車を狙った強盗事件は、夏以降、断続的に発生しており、一部の事件の犯人は逮捕されていません。万が一、外出先でこうした事件に遭遇した場合には、相手をいたずらに刺激するような言動は避け身の安全確保を第一に考えて行動してください。
◯ 管内6州においては、邦人被害に係る殺人・強盗、誘拐事件等は認知しておりません。しかしながら、ドイツ国内では、邦人が被害者となる強盗、傷害、恐喝などの粗暴犯罪のほか、性犯罪も発生しています。
※ なお、犯罪被害に遭わないための対策等の詳細については、安全の手引きに記載しておりますので、是非一度ご確認ください。
5 日本企業の安全に係る諸問題
(1)日系企業を狙った振り込め詐欺
日系企業を狙った振り込め詐欺が散発的に発生しています。本邦にある本社の代表電話、本社ドメインを有する(又は酷似した)メールアドレスから、実在の社長や取締役名でドイツ現地法人に対し、「水面下で進めているプロジェクトに関して、今すぐ弁護士にメール連絡を取ってほしい」「至急指定の口座に資金を振り込んでほしい」「このオペレーションについては厳に秘密に願いたい」といった連絡があり、信用して振り込んだところ、多額の資金をだまし取られたといったケースです。
金銭の振り込みにかかる電話やメール連絡については、たとえ知人や本社の電話番号やメールアドレスであったとしても安易に信用せず、メールの要求内容や発信元メールアドレス等の不審点を十分に吟味するとともに、単独で判断することなく(かかってきた電話やメールにそのまま返信するのではなく)、必ず別の手段で家族・友人又は社内幹部に確認をとるなど慎重に対応してください。また、不審メールには返信しないようにしてください。
(2)その他振り込め詐欺
在留邦人が被害者となる様々な手口の詐欺事件(振り込め詐欺)が発生しています。例えば、インターネットを通じて面識のない不動産業者と賃貸借契約を交わし、鍵の受け渡しの条件として前金を振り込んだが、その後音信不通となり、多額の現金を騙し取られたといった詐欺事件が横行しています。名の知れた大手の不動産業者であってもインターネットを利用した安易な商取引には十分注意するとともに、銀行振り込みや商取引の際には,できるだけ一人で対応せずにご家族やご友人に相談し、振込先の安全性を十分に確認する等細心の注意を払ってください。
※ 3か月以上の滞在は「在留届」、3か月未満の渡航・滞在は「たびレジ」にそれぞれ登録してください。
(1)世界各地で新型コロナウイルスに関連した次のような犯罪が発生していますので、被害に遭わないように十分ご注意ください。
◯ 保健所職員を装った犯人が居宅を訪問し、新型コロナウイルス感染症の検査と称して住人の不安を煽り、隙を見て居宅に侵入し、金品を盗む窃盗事件
◯ 医者を装った犯人が治療等の名目で電話を架け、犯人グループの一人が居宅を訪問し、嘘の新型コロナウイルス感染症の検査を行い、検査費用と称して現金をだまし取る詐欺事件
◯ 偽物の医療器具やマスク等を法外な値段で売りつけ、現金をだまし取る詐欺事件
◯ 国境沿いにおいて、偽の警察官が通行人に声をかけ、国境通過料金等と称して現金をだまし取る詐欺事件
◯ 地下鉄利用者に対し、偽の警察官が声をかけ、州を跨ぐ移動の許可証を所持していないとして罰金を騙し取る詐欺事件
そもそも、保健所職員や医師等が新型コロナウイルス感染症検査等のために、突然、居宅を訪問することはありませんし、その場で検査費用等のお金を請求することはありません。また、警察官がみだりに金品を要求することはありませんので、日頃から落ち着いて行動し、不審な人物から声をかけられても相手にせず、その場を立ち去る、または状況に応じ警察に(110番)通報してください。
また、見知らぬ人が居宅を訪問したら玄関を開けずに用件を十分に確認し、不審に思ったらすぐに警察に通報してください。不審な電話を受けた時も相手が誰かよく確認する等、落ち着いて対応してください。
(2)その他、新型コロナウイルスに乗じたフィッシング詐欺などのサイバー犯罪についてもご注意ください。
○金融庁
https://www.fsa.go.jp/news/r1/ginkou/20200407/20200407.html
○一般財団法人 日本サイバー犯罪対策センター
https://www.jc3.or.jp/topics/newmodel_coronavirus.html
○一般社団法人 全国銀行協会
https://www.zenginkyo.or.jp/topic/covid19-fraud/
○京都府警察
https://www.pref.kyoto.jp/fukei/anzen/seiki_h/cyber/cyber02.html
2 大規模デモ・集会時における各種犯罪被害防止と衛生対策
2020年夏以降、ベルリン、ライプツィヒ、ドレスデンなどの大都市において、コロナ規制に反対する大規模なデモ・集会や、これに対するカウンターデモが行われています。これらのデモ・集会では、一部の参加者と警官隊が衝突したり主義主張が異なるグループ同士が衝突するなど、度々暴動事件に発展しています。
11月7日にライプツィヒ市中心部で行われた大規模デモ・集会には約2万人が参加しましたが、一部の参加者が警官隊に投石するなどして複数の負傷者が出るとともに、数十名が逮捕されました。また、参加者の多くがマスクを着用していなかったことや、参加者同士の対人間隔が十分に確保されていなかったことが確認されています。
また、11月18日には、平日の日中にもかかわらずベルリン市街地に多くの人が集まってコロナ規制に対する反対デモ・集会を行いました。一部の参加者が警官隊に攻撃的な姿勢をとったことから、これを制止するために警察の放水車が使用され、現場はものものしい雰囲気となりました。この日、300人以上が感染予防違反などにより検挙されています。
常に最新情報の入手に努めるとともに、不測の事態や無用なトラブルに巻き込まれないよう、十分ご注意ください。また、騒擾事件に遭遇した場合は、現場の警察官の指示に従い、速やかにかつ落ち着いてその場から離れてください。
3 テロ情勢
2020年秋以降、フランス、オーストリアなど欧州各国でテロ事件が発生しています。近年は単独犯によるテロや一般市民が多く集まる場所(ソフトターゲット)を標的としたテロが頻発しており、今後も引き続きテロの発生が懸念されます。特に、観光施設周辺、イベント会場、レストラン、ホテル、ショッピングモール、公共交通機関等の人が多く集まる場所や、教会やモスク、シナゴーグ等の宗教関連施設を狙ったテロに注意が必要です。ドイツ国内においても、次のような重大事件が発生しています。
◯ 10月4日、ドレスデンにおいて、観光客2人が突然刃物で襲われ、うち1人が死亡する殺傷事件が発生しました。報道によれば、犯人の男は捜査当局から「危険人物」としてマークされていた者であり、事件から2週間後に警察に逮捕されています。
この他にも、ドイツ各地ではテロを計画した容疑者やイスラム過激主義者、極右過激主義者らが治安当局に相次いで摘発・逮捕されるなどしており、ドイツ国内は依然としてテロの脅威があると言えます。
常に最新の情報の入手に努めるとともに、テロの標的となりやすい、多くの人が集まる場所を訪れる際には、安全の確保に十分注意を払ってください。
4 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向
(1)一般犯罪
◯ ベルリン市内の観光名所や地下鉄等公共交通機関では、依然としてスリや置き引きなどの盗難事件が多発しています。電車内やホテルのロビー等で自分の傍らに置いていたバッグ等が盗まれる事件が発生していますので、手荷物は体から離さない、常に目の届くところで管理するなど、犯罪被害に遭わないよう十分ご注意ください。
◯ また、市内の観光名所で外国人集団から声をかけられ、募金や署名等を 依頼され、親身に応対している間に手荷物から現金等が盗まれる事件も発生しています。外国人集団の中には、路上や屋内において初めは親しく声をかけハグ等をし、そのうち多数で取り囲んで、スキを見て現金を盗む犯行手口もあります。見知らぬ人から話しかけられても冷静かつ毅然とした態度で対処し、常に手荷物をチェックするように心がけてください。
◯ ベルリンやその近郊では夜間の暴力事件が発生しており、深夜の公園において麻薬の取引が行われているケースもありますので、夜間は極力外出を差し控え、深夜帯の移動はなるべくタクシーを利用するなど安全の確保に細心の注意を払ってください。
◯ 電車内において、偽の係員から声を掛けられた乗客が、有効な切符を持たずに乗車していたとしてその場で現金を要求される事案が発生しています。公共交通機関に乗車する際に有効な切符を所持することは必要ですが、正規の係員が罰金としてその場で現金を要求することはないので、相手の身分をよく確認するようにしてください。
◯ 10月初旬、ライプツィヒにおいて、児童に対する声掛け事案や誘拐未遂事件が連続的に発生し、関与が疑われる犯人の男が確保されています。冬期間は日没時間が早まり、下校時間帯にはすでに暗くなっていることも多く、特に注意が必要ですので、必要に応じて児童の送迎をするなど、犯罪被害に遭わないための対策を講じてください。
(2)凶悪犯罪
◯ 12月15日、ベルリン市内の郊外地において、現金輸送車が襲撃される事件が発生しました。現金輸送車を狙った強盗事件は、夏以降、断続的に発生しており、一部の事件の犯人は逮捕されていません。万が一、外出先でこうした事件に遭遇した場合には、相手をいたずらに刺激するような言動は避け身の安全確保を第一に考えて行動してください。
◯ 管内6州においては、邦人被害に係る殺人・強盗、誘拐事件等は認知しておりません。しかしながら、ドイツ国内では、邦人が被害者となる強盗、傷害、恐喝などの粗暴犯罪のほか、性犯罪も発生しています。
※ なお、犯罪被害に遭わないための対策等の詳細については、安全の手引きに記載しておりますので、是非一度ご確認ください。
5 日本企業の安全に係る諸問題
(1)日系企業を狙った振り込め詐欺
日系企業を狙った振り込め詐欺が散発的に発生しています。本邦にある本社の代表電話、本社ドメインを有する(又は酷似した)メールアドレスから、実在の社長や取締役名でドイツ現地法人に対し、「水面下で進めているプロジェクトに関して、今すぐ弁護士にメール連絡を取ってほしい」「至急指定の口座に資金を振り込んでほしい」「このオペレーションについては厳に秘密に願いたい」といった連絡があり、信用して振り込んだところ、多額の資金をだまし取られたといったケースです。
金銭の振り込みにかかる電話やメール連絡については、たとえ知人や本社の電話番号やメールアドレスであったとしても安易に信用せず、メールの要求内容や発信元メールアドレス等の不審点を十分に吟味するとともに、単独で判断することなく(かかってきた電話やメールにそのまま返信するのではなく)、必ず別の手段で家族・友人又は社内幹部に確認をとるなど慎重に対応してください。また、不審メールには返信しないようにしてください。
(2)その他振り込め詐欺
在留邦人が被害者となる様々な手口の詐欺事件(振り込め詐欺)が発生しています。例えば、インターネットを通じて面識のない不動産業者と賃貸借契約を交わし、鍵の受け渡しの条件として前金を振り込んだが、その後音信不通となり、多額の現金を騙し取られたといった詐欺事件が横行しています。名の知れた大手の不動産業者であってもインターネットを利用した安易な商取引には十分注意するとともに、銀行振り込みや商取引の際には,できるだけ一人で対応せずにご家族やご友人に相談し、振込先の安全性を十分に確認する等細心の注意を払ってください。
※ 3か月以上の滞在は「在留届」、3か月未満の渡航・滞在は「たびレジ」にそれぞれ登録してください。