ドイツにおける防疫措置(制限措置の一部緩和に関する連邦と州の合意事項)
令和2年5月6日
5月6日,メルケル首相は,新型コロナウイルス感染拡大に伴う制限措置の緩和に関し,各州首相とテレビ会議を行ったところ,連邦政府ホームページに発表された連邦と州の合意事項の概要は以下のとおりです。
なお,この合意事項に基づいて,今後,各州政府は具体的な措置を定める改定政令を策定する予定ですので,各州政府の発表に留意してください。
【ポイント】
● メルケル首相は,保健衛生措置が功を奏しており,新規感染は落ち着いた(1日の新規感染者数が3桁に減少,再生産数が1未満(0.7台),10万人あたりの感染者数(一つの郡を除き)が7日間あたり50人以下)としながらも,引き続き慎重な姿勢を維持。
● 今後も引き続き保健衛生・制限措置の遵守が前提となる。保健衛生措置(公的空間における最低1.5メートルの距離確保及び特定の公共の場でのマスク着用義務)は当面の間延長され,接触制限は6月5日まで延長される。これまで自分の属する世帯以外との接触は1名に限り認められてきたが,今後は他の同一世帯に属する複数名との接触を認める。
● 緩和措置実施後,一つの市郡における過去7日間の新規感染者数が10万人あたり50人以上増の場合,市郡毎に制限措置を再導入する。
● 学校に関して,各州判断で段階的に再開。夏季休暇前までにすべての生徒が一日以上通学できるようにする。
● 緊急託児の対象を拡大し,就学を控える園児が夏季休暇前までに一度登園できるようにする。
● 屋外でのスポーツ施設は,段階的に再開可能。サッカー・ブンデスリーガ1部及び2部の試合は,5月後半から再開(無観客試合)を認める。
● 病院,介護施設及び高齢者施設に関し,特定の1名による定期的な訪問を認める。
● 感染予防対策を施した上で,全店舗の営業再開を認める。また,レストラン及び観光目的のための宿泊施設の営業,劇場・オペラハウス・コンサートホール及び映画館等の文化施設の段階的な再開に関しては,各州の対応に委ねる。
● 大規模イベントは引き続き少なくとも8月31日までは禁止。
【本文】
連邦政府と各州は、青少年の教育機会を確保し,経済への影響を抑え,市民の自由を制限する措置を必要最低限に抑えるために,本日さらに大幅な緩和への一歩を進める。制限緩和を進めるにあたっては,今後も保健衛生措置の遵守が重要。
1 公的空間における最低1.5メートルの距離確保,特定の公共スペースでのマスク着用義務及び接触制限は6月5日まで延長される。これまで他世帯に属する者との接触は1名の同伴に限り認められてきたが,今後は他の同一世帯に属する限り,複数名との接触を認める。
2 一つの市町村郡単位における過去7日間の新規感染者数が人口10万人あたり50人を超えた場合,制限措置を再び実施する(特定の区切られた現場における感染拡大の場合はその現場に,そうでない場合は当該市郡に再び制限を課す)。
3 接触者の追跡のため,トレーシングアプリの導入が重要。ただし,アプリの利用及びデータ送信の2つの点において「二重の自主性」の原則による。。
4 学校の再開に関して,夏季休暇前までにすべての生徒が一度登校できるようにする。
5 5月11日より段階的に緊急託児の対象を拡大し,就学を控える園児が夏季休暇前までに一度登園できるようにする。
6 病院,介護施設,高齢者施設及び障害者施設への訪問について,特定の1名による定期的な訪問を認める。
7 すべての企業において保健衛生措置を実施し,今後も可能な限り在宅勤務を行う。
8 感染予防対策(入場人数の制限及び待機列の回避)を実施した上で,全店舗の営業再開を認める。一定の売り場面積における顧客数及び従業員数を制限することが重要。
9 屋外でのスポーツ及びトレーニングは,各州が定める一定の条件の下で段階的に再開可能。サッカー・ブンデスリーガ1部及び2部の試合は,5月後半から再開を認める。ただし,トレーニングキャンプなどの形による一定期間の隔離措置を前提とする。
10 レストランの営業及び観光目的での宿泊施設利用に関して,各州は感染状況と州の特色を考慮し,各州経済大臣会議の共通保健衛生措置に基づく対策を前提に,独自の責任で段階的な再開を決定する。
11 劇場,オペラ座,コンサートホール及び映画館等の文化施設に関して,各州は感染状況と州の特色を考慮し,各州文部大臣会議の共通保健衛生措置に基づく対策を前提に,独自の責任で段階的な再開を決定する。
12 各州は,感染状況と州の特色を考慮し,各州担当大臣会議の共通保健衛生措置に基づく対策を前提に,以下の各分野の段階的な再開を実施する。
ア 大学における講義
イ 限定的通常保育
ウ 市民大学・音楽教室・その他の社会教育分野の公立・民間教育施設
エ バー・クラブ・ディスコ
オ メッセ
カ 自動車教習所
キ 美容サロン・マッサージ店・タトゥースタジオ等ボディケア分野のサービス業
ク 公立・民間の屋内スポーツ施設・プール
ケ 公的・私的な小規模パーティー(屋内及び屋外)等
13 大規模イベント(お祭り,観客を伴う大型スポーツイベント及び大型コンサート等)は,最短でも8月31日まで禁止。
○ 連邦政府プレスリリース(制限措置の一部緩和に関する連邦と州の合意事項)
https://m.bundeskanzlerin.de/bkinm-de/aktuelles/telefonschaltkonferenz-der-bundeskanzlerin-mit-den-regierungschefinnen-und-regierungschefs-der-laender-am-06-mai-2020-1750988
なお,この合意事項に基づいて,今後,各州政府は具体的な措置を定める改定政令を策定する予定ですので,各州政府の発表に留意してください。
【ポイント】
● メルケル首相は,保健衛生措置が功を奏しており,新規感染は落ち着いた(1日の新規感染者数が3桁に減少,再生産数が1未満(0.7台),10万人あたりの感染者数(一つの郡を除き)が7日間あたり50人以下)としながらも,引き続き慎重な姿勢を維持。
● 今後も引き続き保健衛生・制限措置の遵守が前提となる。保健衛生措置(公的空間における最低1.5メートルの距離確保及び特定の公共の場でのマスク着用義務)は当面の間延長され,接触制限は6月5日まで延長される。これまで自分の属する世帯以外との接触は1名に限り認められてきたが,今後は他の同一世帯に属する複数名との接触を認める。
● 緩和措置実施後,一つの市郡における過去7日間の新規感染者数が10万人あたり50人以上増の場合,市郡毎に制限措置を再導入する。
● 学校に関して,各州判断で段階的に再開。夏季休暇前までにすべての生徒が一日以上通学できるようにする。
● 緊急託児の対象を拡大し,就学を控える園児が夏季休暇前までに一度登園できるようにする。
● 屋外でのスポーツ施設は,段階的に再開可能。サッカー・ブンデスリーガ1部及び2部の試合は,5月後半から再開(無観客試合)を認める。
● 病院,介護施設及び高齢者施設に関し,特定の1名による定期的な訪問を認める。
● 感染予防対策を施した上で,全店舗の営業再開を認める。また,レストラン及び観光目的のための宿泊施設の営業,劇場・オペラハウス・コンサートホール及び映画館等の文化施設の段階的な再開に関しては,各州の対応に委ねる。
● 大規模イベントは引き続き少なくとも8月31日までは禁止。
【本文】
連邦政府と各州は、青少年の教育機会を確保し,経済への影響を抑え,市民の自由を制限する措置を必要最低限に抑えるために,本日さらに大幅な緩和への一歩を進める。制限緩和を進めるにあたっては,今後も保健衛生措置の遵守が重要。
1 公的空間における最低1.5メートルの距離確保,特定の公共スペースでのマスク着用義務及び接触制限は6月5日まで延長される。これまで他世帯に属する者との接触は1名の同伴に限り認められてきたが,今後は他の同一世帯に属する限り,複数名との接触を認める。
2 一つの市町村郡単位における過去7日間の新規感染者数が人口10万人あたり50人を超えた場合,制限措置を再び実施する(特定の区切られた現場における感染拡大の場合はその現場に,そうでない場合は当該市郡に再び制限を課す)。
3 接触者の追跡のため,トレーシングアプリの導入が重要。ただし,アプリの利用及びデータ送信の2つの点において「二重の自主性」の原則による。。
4 学校の再開に関して,夏季休暇前までにすべての生徒が一度登校できるようにする。
5 5月11日より段階的に緊急託児の対象を拡大し,就学を控える園児が夏季休暇前までに一度登園できるようにする。
6 病院,介護施設,高齢者施設及び障害者施設への訪問について,特定の1名による定期的な訪問を認める。
7 すべての企業において保健衛生措置を実施し,今後も可能な限り在宅勤務を行う。
8 感染予防対策(入場人数の制限及び待機列の回避)を実施した上で,全店舗の営業再開を認める。一定の売り場面積における顧客数及び従業員数を制限することが重要。
9 屋外でのスポーツ及びトレーニングは,各州が定める一定の条件の下で段階的に再開可能。サッカー・ブンデスリーガ1部及び2部の試合は,5月後半から再開を認める。ただし,トレーニングキャンプなどの形による一定期間の隔離措置を前提とする。
10 レストランの営業及び観光目的での宿泊施設利用に関して,各州は感染状況と州の特色を考慮し,各州経済大臣会議の共通保健衛生措置に基づく対策を前提に,独自の責任で段階的な再開を決定する。
11 劇場,オペラ座,コンサートホール及び映画館等の文化施設に関して,各州は感染状況と州の特色を考慮し,各州文部大臣会議の共通保健衛生措置に基づく対策を前提に,独自の責任で段階的な再開を決定する。
12 各州は,感染状況と州の特色を考慮し,各州担当大臣会議の共通保健衛生措置に基づく対策を前提に,以下の各分野の段階的な再開を実施する。
ア 大学における講義
イ 限定的通常保育
ウ 市民大学・音楽教室・その他の社会教育分野の公立・民間教育施設
エ バー・クラブ・ディスコ
オ メッセ
カ 自動車教習所
キ 美容サロン・マッサージ店・タトゥースタジオ等ボディケア分野のサービス業
ク 公立・民間の屋内スポーツ施設・プール
ケ 公的・私的な小規模パーティー(屋内及び屋外)等
13 大規模イベント(お祭り,観客を伴う大型スポーツイベント及び大型コンサート等)は,最短でも8月31日まで禁止。
○ 連邦政府プレスリリース(制限措置の一部緩和に関する連邦と州の合意事項)
https://m.bundeskanzlerin.de/bkinm-de/aktuelles/telefonschaltkonferenz-der-bundeskanzlerin-mit-den-regierungschefinnen-und-regierungschefs-der-laender-am-06-mai-2020-1750988