ベルリン州における防疫措置(連邦と州の協議を受けた更なる制限措置,学校における感染予防措置の強化)

令和2年11月27日
●11月26日,ベルリン州は,25日の連邦と州の協議を受け,現行政令の改定を閣議決定し,更なる制限措置に関するプレスリリースを発出しました(改定政令は11月29日から適用され,さしあたり12月22日まで有効となる予定です)。
●また,同日,ベルリン州教育・青少年・家族省は,学校における現行の感染予防措置を強化する旨のプレスリリースを発出しました(感染予防措置の強化は12月7日から適用され,2021年1月8日まで有効となる予定です。なお,各校は任意で12月7日よりも前に強化措置を導入することが可能です)。
 これらの概要は,以下1及び2のとおりです。
 
1 ベルリン州プレスリリース(更なる制限措置)(11月29日から適用
(1)ベルリン州政府は,市民に対し,重要な理由がある場合にのみ自宅から外出するよう求める。雇用主には,煩雑な手続なく従業員がテレワークを行えるよう対応を促す。特に,すべての市民に対し,旅行を自粛するよう求める。
(2)特に,道路,広場,公園・緑地をはじめとする屋外の公共空間では,一人で滞在する場合,配偶者,パートナー,同一世帯に属する者及び配慮権(Sorgerecht)や面会交流権(Umgangsrecht)を有する者と共に滞在する場合,または,自らの世帯ともう一世帯に属する者と共に滞在する場合のみ許され,いずれの場合も最大5名までに制限される。ただし,この上限人数には,12歳未満の子供は含まれない。この制限は,私的な行事や集まり(private Veranstaltungen oder private Zusammenkuenfte)にも適用される。
(3)障害者の社会参加へのニーズに対応するため,障害者統合支援のための公共空間における滞在は適用除外とする。
(4)マスク着用義務は,駐車場,小売店前,サービス業店舗前,手工業者の事業所前及び待機列においても課される
(5)売り場面積が800平方メートルまでの施設の場合には,売り場面積10平方メートルあたり最大1名まで,売り場面積が801平方メートル以上の場合は,800平方メートル分については売り場面積10平方メートルにつき1人まで,800平方メートルを超える分については,売り場面積20平方メートルにつき1人の顧客の滞在が上限となる。
 ショッピングセンターは,全体の面積を基準に判断され,売り場面積や店舗あたりの面積が20平方メートルを下回る場合には,最大1名の顧客が入店できる。店舗内に必要以上の滞在を誘発させてはならない。特に,通路には売店やスタンド等を設置してはならず,通行のために空けておかねばならない。
(6)(屋外における100名を超える行事及び屋内における50名を超える行事は禁止との)行事(Veranstaltungen)に対する参加者上限数の適用期間は11月30日までとされていたが,この期限は削除される
(7)ベルリン州において,契約上の義務に基づき,芸術分野の職業遂行のためにオペラ座,劇場,ダンス劇場,またはコンサートのリハーサルや行事に参加するためにベルリンに入域または帰還する者は,コロナ検査の陰性結果を所持する限りにおいて,自宅隔離の義務から例外的に免除される。
 
2 ベルリン州教育・青少年・家族省プレスリリース(学校における感染予防措置の強化)(12月7日から適用
 ベルリン州では,11月25日の連邦と州の協議で決定された措置のうち,中等教育学校及び職業学校におけるマスク着用義務,生徒の流れを分散させるための時差式の授業開始時間,感染状況が「赤信号」になった場合の現時点で有効な基本衛生計画に基づくすべての学校種における交代制授業など,重要な措置はすでに実施しており,一部は更に厳格な措置を講じている。
 その上で,現行の措置に加えて,2021年1月8日までの時限措置として,以下の措置を講じる。
(1)ベルリン全区について,直近7日間における人口10万人あたりの新規感染者発生数が200人を超えた区では,小学校及び初等中等教育一貫校(Gemeinschaftsschule)における5年生及び6年生のクラスでも授業中のマスク着用が義務付けられる。ギムナジウム等中等教育学校(Schule mit grundständigen Zügen)では,すでに5,6年生の授業中のマスク着用義務は適用されている。
(2)ベルリン州全体で人口10万人あたりの7日間新規感染者発生数が200人を超えている間は,各校は任意で,総合学校(ISS)及び初等中等教育一貫校(Gemeinschaftsschule)の8年生及び11年生,普通科ギムナジウムの8年生及び9年生の授業を代替シナリオの形態に切り替えることができる。代替シナリオの授業とは,学習グループに分けた上で,学校の指導を伴う在宅学習と学校における対面授業を織り交ぜる形が通例である。このような形にする場合,学校会議の決定が前提となり,代替シナリオを実施するためのしっかりとした計画の策定が必要である。連邦首相と16州首相の決定では,卒業試験に影響する学年は代替シナリオの授業形態から除外される。
(3)修学旅行等生徒の旅行は当面実施されない
 
【参考】
○ ベルリン州政令(2020年11月26日改定)
 https://www.berlin.de/corona/massnahmen/verordnung/
○ ベルリン州プレスリリース(更なる制限措置)
 https://www.berlin.de/rbmskzl/aktuelles/pressemitteilungen/2020/pressemitteilung.1022816.php
○ ベルリン州教育・青少年・家族省プレスリリース(学校における感染予防措置の強化)
 https://www.berlin.de/sen/bjf/service/presse/pressearchiv-2020/pressemitteilung.1022810.php